
Rock of Ages
Designed to carry with you as a reminder on joyous days, as well as on challenging days, that you are never alone
God’s peace
「喜びの日々にも、乗り越えなければならない苦難の日々にも、あなたが決して一人ぼっちではないということを思い出すように、この石は特別に彩られています。いつも携えてください、神様の平和があなたと共にありますように」
この石をプレゼントして下さった私の恩師は、どんなことがあってもあなたは孤独ではない、神様が共にいてくださることを忘れないでください、と言われました。前途に不安もあった私は、どれほど励まされたことでしょう。
「石にはね、積み重ねられた時間の営みがそのままそこに現れている、そんなふうに思うのよ。神様の特別な時間の流れを感じるの」と彼女はその石を手にとってそう言われました。確かに、道端の石は、実はこの地上における神のみ業の片鱗を感じさせてくれる最も身近なものの一つと言えるかもしれません。この石のアーティストは、神様の被造物であるこの素材をこんなふうに使うことに気づかれている、深い心の持ち主だと思いました。
その石には、深みのある暖色で施された十字架が描かれ、それに重なるように大きな星が描かれています。そして、描かれた星の角に一つずつ金色のドットが施され、星の内側にも周りにも金色のドットが散りばめられています。よく見ると、そのドットは、細い線で結び合わされているのです。掌に納まるほどの石の上に、なんと繊細なのでしょう。
この金色で散りばめられているドットも、大きな星を内外取り囲むようにしてきらめいている小さな星のように、私には思えます。大きな星を背景にして、小さな星々が安らかに遊んでいる、そんな風景を思い起こします。そして、その星たちが細いラインで結ばれている。それはまるで、この世界中の被造物が、大きな愛のもとでつながり合っていることを思い出させてくれます。人間はもとより、生きとし生けるもの、すべての命たちは、宇宙を司る神のもとで結び合わさり、つながっている、そのことを思い出させてくれます。

一人ひとり、一つひとつの被造物を、愛され、慈しまれ、そしてこの愛に応えて育ってほしい、芽生えてほしい、茂ってほしい、伸びてほしい、咲いてほしい、実ってほしい。笑って、泣いて、怒って、許して、愛してほしい。そして、孤独な人、助けの必要な人の友になってほしい。その人をどこまでも大切にしてほしい。その友のために命をかけても構わないと思えるほどにその人を愛してほしい。宇宙が、その愛で満たされてほしい。この石を掌に握っていると、だんだん私の体温が石に伝わり、温もりを感じてくる。そうすれば、神様の、一人ひとりに向けられたパーソナルで熱い想いが伝わってくるようです。
私は、ノートルダムの学びの場にいる生徒たち一人ひとりに、この神さまのパーソナルな想いを伝えたい。一つひとつの学びの根源は、この想いを知ることにあるからです。授かる知恵は、この想いを深く知ることに結びついているからです。すべての学びは、愛につながっている。自分をだれかのために、何かのために、善のために、愛のために、恐れずに明け渡すことのできる人になるように、それが学びの究極の目的です。
「あなたは決して一人ぼっちではないからね」というこの石のメッセージは、私に与えられていると同時に、この石を握る私に、もっともっと愛深くあるように教えてくれます。